トムソン加工とは?

トムソン加工はプレス加工

トムソン加工とは、プレス加工のことです。プレス加工とは、金型に圧力を加えることにより材料を金型の形に変形させることです。例えば四角い形の金型ならば四角い形に、金型が丸い形ならば丸い形の素材が完成します。
イメージ的には、クッキーの型抜きです。クッキー生地にクッキーの型抜きを押し込めば、型抜きと同じ形になるでしょう。プレス加工を説明するときりがありませんが、「クッキー型抜きの応用版」みたいな感覚で捉えればと十分です。

トムソン加工に使われる金型

トムソン加工の場合、使用される方は木の上に型にした刃を乗せた金型を使用します。ベースとなる木の板(ベニヤ板を使う業者が多いです)に溝を入れます。溝に加工した刃物を埋め込んで、金型の完成です。最近はレーザー加工で刃物の形を整える業者も増えてきました。
木の板を用いた型はコストが低く、金型を作るにもそこまで時間はかかりません。一度に大量生産も可能です。型に使う木を「トムソン」と言います。

トムソン加工の歴史

トムソンの由来は、トムソン加工を生み出した人物の名前から来ています。トムソン加工の歴史は古く、1909年に登場しました。大阪を中心とする関西では「トムソン加工」の名称が使われていますが、東京を中心とする東日本では、ビク抜き・ビク型と呼ばれています。
東京ではトムソン加工機械とは別の機械を導入。機械を改造してプレス加工できるようにしたのが由来だそうです。西日本ではトムソン加工機・東日本では改造したプレス機が多く出回るようになりました。

トムソン加工でできること

トムソン加工に向いている素材は、比較的柔らかいものです。フィルム・シート・電子部品の加工にも、トムソン加工は使われています。もちろん紙の加工にもトムソン加工は使用されており、市場に出回っている紙パッケージをメインに手掛けています。
今は何かとコスト削減が叫ばれている中、低コストで大量生産できる製品が求められています。トムソン加工は、今の時代に合った加工方法と言えるでしょう。